あれ…?
なんでこんなに気にする必要があるんだ?!
今は他の事なんて考えてる場合じゃねぇだろ!
ウガーッと頭を抱えて、俺が悶々としている間に、 早英さん一人での撮影が始まった。俺はその後に撮るらしい。
カシャ カシャ
カシャカシャ
そこにいるのは、早英さんなんかじゃなかった。
皐月がいる…。
母親のしつけによる、気品さや優雅さを兼ね備え、その中でも純粋に育ち、ちょっと人見知りで、勇人が大好きな可愛らしい皐月が。
手の指の曲げ方、仕草、姿勢、瞳、笑顔。全てが俺のイメージした皐月と合致する。
余りの早英の凄さに俺は少し身震いした。
