哲哉は今日はデートもないみたいだし、すぐOKで10分ぐらいで来た。
「よーっす。急になんだよ?」
「あのさ、哲哉って恋愛小説読む?」
「あ~、透子に勧められて読むことはあるけど…。なんで?」
俺は仕事の内容と文章をよんで欲しい事を説明した。
「ふ~ん。まぁいいけど。
今から読めばいいのか?」
「出来れば。」
「ラジャ。」
哲哉はいい奴だ。
普段ボロクソ言ってごめんねと心の中で謝った。
すぐに読み始めた哲哉のために、ジュースを置いといてあげた。
俺って優しい…。
…哲哉さん、なんスか、
その目は。
集中して読んでた筈なのに、哲哉は小さい頃から一緒の俺の心の中が分かるらしい。
「お前が分かりやすすぎんだ。
さっきから、お前の心から、なんかだだ漏れしてるし、煩いから黙れ。」
やっぱり哲哉は酷かった。