しかも、遼くんがジッとあたしの手の辺りをみているから


上手く字がかけない。



しかも昨日、めっちゃ爪を短く切らされて、



超色気ない手なんだよ今!!!




そんなに見ないでくれーい。




「あ、ちょっと待った。そこ違う。」


遼くんの声に手がとまる。




遼くんが指差した先には、意味がわからなかったから


適当に書いた数学の問題が。






あ、遼くん、爪きれい…。




指ながいなぁ…。



昔は、この手につながれてたの?



キャーッ!ヤバッ!!





顔赤くなっちゃうよぉ…。



「ッてワケ。わかった?」




「ッへ??」



聞いてなかったあたしはなんともマヌケな声が出る。