今まで深春がチャイムを押して来たことなどない。
その深春がチャイムを押すなんて。
驚いてぽかん、と芳隆は口を開けてしまった。
「え、どうしたんだよ深春。
そんなにひどい振られ方したわけ?」
「んーん、私が、振ったの」
その事実に、芳隆はますます驚いてしまった。
深春はおずおずと言葉を続ける。
「芳隆に、聞いてほしいことがあるんだ。
芳隆はもう、聞いてくれない、とかこの前言ってたけど…」
「いや、いいよ別に。あがれば」
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