ソファに座って黙って
朝田さんを待つ。
すぐに朝田さんが
リビングに来た。
「大人しく待ってるじゃねーか。偉い偉い。」
そう言ってソファに座る朝田さん。
当たり前じゃん。
そわそわして仕方ないけどね。
「まーね。ってか何で‥?」
何で連れてきてくれたの?
何で一緒に今いんの?
「あー、だって若菜がどーしよって顔してるから。ごめんな?」
わかってたんだ‥
てか、
そんな顔に出てたんだ(笑)
「ううん、ありがとう。助かったよ」
お礼を言うと
朝田さんが
思い出したかのように言う。
「若菜って名前じゃねーんだな。桃って言うんだよな?
わかるまで時間かかったんだぞ?」
「‥ごめん。」
「知らねぇやつに名前なんて言えるわけねーし、若菜は悪くないんだ。」
そう言って笑う朝田さん。
この優しい笑顔も好きだし‥。
好きでいっぱいなんだけど。
「てか‥聞いていい?」
「え?」
「‥前、何で泣いてたの?」


