COOLな彼女×HOTな彼氏





ビュォオ…

「さむっ…」

12月の海の風は
わたしにとったら地獄。

こうみえて
寒いのちょー嫌いだから。


寒がっているのに
気付いたのか

朝田さんは
自分のマフラーを外す。

「ちょ!ちょっと!あんたが寒くなんじゃん!」


「お前に巻くとか言うてないけど?」

嫌味ったらしい笑顔で
わたしを見た。


バッ…

また恥ずかしくなって

俯いた。


むっ…

むかつく!

わたし自意識過剰じゃ…


フワッ

首に温かい感触がする。
首元を見ると白色のマフラー。

「え…?」


「ばーか。女に寒い思いさせるかよ」

そう言って
朝田さんは舌をだす。



「…寒くないし。」

“ありがとう”と
言えばいいのに
素直になれないわたし。



朝田さんは
そんなわたしを見て
“帰ろっか?”と言ってくれた。