「若菜?」 疑問系でわたしの名を呼ぶ。 「‥なに?」 「今の、いいのか?」 ‥ぁあ、聞こえてたんだな。 多分。 「いーよ。わたしが行くって言ったし。」 そう言って 軽くため息をついて もう一度夢のなかへと入ろうとした。 朝田さんは 何も言わないで 運転を再開した。 車内はあんまり好きじゃない 少し切ないラブソングが 流れていた…‥。