COOLな彼女×HOTな彼氏




「何ボーッとしてんだよ。ほら、寝るぞ。」

ハッとして振りかえると
朝田さんはもうベッドの中に入ってる。


ありえないし…やること早すぎ。

「もー俺先寝るよ?おやすみー」

そう言って目を閉じる朝田さん。

「はっ?ちょっと!!」

なんでかわかんないけど
ダッシュでベッドの中に潜り込んだ。

すると朝田さんが目を開けて舌を出した。

「嘘だよ(笑)お前が寝るまで寝ねーよ」


ドキンドキン!!

「…っ!」

騙された…。
胸の高まりは最高潮に達した。


恥ずかしさのあまり、そっぽを向けて寝たフリをする。


「えっ?怒った?寝たの?」

ちょっと焦った声の朝田さん。

「…寝てますよ」

「起きてんじゃん(笑)」

朝田さんはわたしの肩をポンと叩いた。

「…若菜、聞きたいことがあるんだけどいい?」

急に真剣な声になって
朝田さんが言うから
わたしは振り向いて
“何?”と言った。


「今日、彼氏待ってたの?」

ドクンッ―

聞かれたくないことを
聞かれてしまった。

別に隠す必要はないんだけど。

わかんないんだけど
胸がザワザワした。


「‥うん。」

わたしは目を閉じてそう答えた。

朝田さんは、彼氏がいるのにここにいて良いのかよとか全然言わなくって

ただ

「そっか、やっぱり。」

しか言わなかった。


それからは
他愛もない話をした。

そしていつの間にか‥
眠りに落ちてしまったんだ。