「……なに?何かついてる?」
唇を触りながら困った顔をした。
すると朝田さんは、わたしの目を真っ直ぐ見て
「いや…若菜の笑った顔初めて見たから…」
スプーンを置いてためらっているのがわかる。
「だから何?」
何が言いたいのか
わかんなくて冷たく言い放つと
朝田さんは
少し照れくさそうに
「あまりにも可愛くてびっくりしたんだよ…」
そう言って顔を赤らめた。
ドキッ!!!!!!
わたしの心臓の音が大きく鳴った。
「は?!何言ってんの?」
そう言いながら
多分…
つられてわたしの顔も真っ赤になった。
ちょー動揺した。
いきなりでびっくりしただけ。
こんな風に言われたの、朝田さんが初めてだ。
「あーびっくりした(笑)…飯パッパと食おうぜ?」
ニコッと笑って再びオムライスを食べ始めた。
「うん。」
そう言われて、わたしはオムライスを残さず全部平らげた。
それを見て朝田さんに
“若菜偉いじゃん♪”
って言われた。
いやフツーですし。
作ってくれたんだから当たり前ですし。
でも
わたしの心は…
その一言にまた踊らされていたんだ。


