夏になるたびに思い出す。


むせ返る湿気と、じりじりと照らすどの季節よりも近い太陽。


汗でしっとりとしたセーラー服の襟。


汗の匂いの籠る部屋―。



忘れることなんてできない。


夏が来る度に送られてくる一通の葉書。


否が応にでも記憶を呼び戻させるその物を、毎年手に取る私―。







後悔のない人生ってどんなの?


後悔のない人生ってあるの?


もう少し、自分の気持ちを口に出して言えていれば、今は違った?


幸せだった?不幸だった?それでもやっぱり後悔していたのかな?


何が正解で、どれが間違いだったのかなんて解からない。


のに、
こんなに涙が止まらないのは何故?