「はよーさん。」 電車を降り、改札を出ると同時に掛けられた声の方を振り返って見ると、眠そうな顔をした、私より少し背の高い眼鏡を掛けた男の子が立っていた。 「おはよ。」笑顔で返す。 「寝み~わァ。」 「でもガク、今日も塾あるんやろ?」 「あるよォ。」 「じゃあ、ガンバレ ガンバレ。」 ついでにクラブもな。と付け足す。