『 12月になれば

みんなあったかい人のもとへ帰ってゆく

遠く離れていても 忙しくしていても

気持ちはもう あったかい人のところ


はやく はやく 笑顔が浮かぶ

はやく はやく 何か そわそわ


真っ白いはずの雪が降ってきて

今年も肩に積もっては解けてゆく

真っ白いはずの雪が降ってきて

やわらかく心にしみこんでゆくだけ


やさしい歌が 聞こえてくる

なぐさめの歌が 囁いている

なぜか 不思議な 気持ち

なぜか あせらす 不思議な気持ち


はやく はやく 笑顔が浮かぶ

はやく はやく 何か そわそわ

街にゆられ ひとり 歩く

街にのせられ おまえがうつむく

はやく はやく ―

はやく はやく ―

まぼろしの中を涙して歩く

あの娘が待っているというのに

はやく ―


12月になれば

真っ白いはずの雪が降ってきて

いつかこごえて冷たくなりそうだ

いつかこごえて冷たくなりそうだ


そう遠くない日に

そう遠くない日に


12月になれば

空を見上げ

12月になれば

天使と笑いたい 』