数年後、また犬が妊娠した。


2回目ともなると慣れたもの。

毎日犬の乳房や肛門周辺の色の変化等を観察し、今度こそは無事に全ての子が産まれるように準備をした。



ある日学校から帰宅すると、いつも外にいる犬は家の中に居て、母からもうすぐ産まれそうと言われた。


落ち着きなく毛布をガリガリしては寝転び、また起きてはガリガリを繰り返し、結局その日は産まれなかった。


翌日の夕方に1匹目が産まれた。

また母犬そっくりな茶色い子犬だった。
その子が産まれてから、なかなか次の子が出てこない!

母犬は息が上がり苦しそうだった…


1匹目が産まれてから6時間後、《ギャインッ!》という聞いたこともない母犬の叫ぶ声と共に2番目の白黒ブチ、続けて白茶のブチが産まれた。


このなかなか産まれなかった白黒ブチは3匹の中で一番体重が多く、他の2匹より一回り大きかった。