〜次の日の朝〜


「ひより、起きろ。朝だぞ?」


ん…?


「………。」


「早く起きないとチューしちゃうぞ?」


チュー?


「ん?」


「ん?じゃなくて…。朝!!部活遅れるだろ?」


ハッ!!!!!!


部活!!


ぱちっと目を開けると、お兄ちゃんの顔が目の前にあった。


どうも、ずっと抱き締められていたようだ…。


体が痛い…。


「お兄ちゃん、おはよ。」


「おはよ。もう少しでチューできたのにな…。」


お兄ちゃんが残念そうな顔をして言っていた。


「小さい頃からずっとしてるじゃん。ていうか、体が痛いよ…。お兄ちゃん、酷いよ…。あんなことして…。」


「いやいやいや…。誤解するような言い方やめろ。俺は、何もしてねぇ。」


ウケる。
ちょー焦ってるし。


「そんなことわかってるよ。冗談に決まってんじゃん。」


「もぅ…。ひより、おはようのチューは?」


「えぇ〜…私からすんの?」


「そ。たまにはいいだろ?」


「うん…、わかった。」


お兄ちゃんの唇にチュッとすると、私は体を起こした。


私にとって、お兄ちゃんとキスをすることは当たり前の事だった。


咲ちゃんに言ったら、ドン引きされた…。


兄妹でキスしないのかな?


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