モジャ男が、この人のことが好き…?

あぁ、やっとわかった。 あの時のモジャ男の気持ち。

お姉ちゃんのお墓参りに行く前日、直也さんに好 きだと言われ… 私は、友達としての好きだと思い軽い気持ちで好 きだと答えた。

そのことを、モジャ男に言ったら… 俺のこと本気で好きじゃないだろ?今のお前じゃ 俺の気持ちわからないだろ? そう言われた。

今ならわかる。

好きな人が、自分以外の異性を好きだと言ったら…

それは、とても悲しいこと。 それが、例え友達の好きだとしても。

私じゃない誰かを、モジャ男が好きになってわかる なんて…。

もっと、早くにモジャ男と話し合ってたらこんなこ とにならなかったのかな? モジャ男の気持ちがわからないからと、話し合うこ ともせず逃げてきたのは紛れもなくこの私だ。

後悔しても、もう遅い。

「ひよりちゃん、何かあったの?さっき、言い 合ってたみたいだけど…。」

直也さんが、来たのはわかってるけど話す気力も ない。

「枢様に、もうここには来ない様に言われただけ です。さ、お引取り下さい。」

お嫁さんにするだとか、あれは嘘だったのかな?

モジャ男の事を信じたいのに、信じられない。

ここ一ヶ月で、私とモジャ男は今にも崩れそうな脆 い関係となっていた。

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