〜♪〜♪〜♪…


私の携帯がなってる…。


「ほら、郁斗から。」


モジャ男は、そう言うと私に携帯を返してくれた。


「もっし〜?」


『お前、まだ学校にいるのか?』


「うん。」


『帰りが遅いから皆心配してたんだぞ?今から迎えに来てやるから待ってろ。』


「ごめんね。お兄ちゃん、わざわざ来てくれるの?」


「ちょっとかせ。」


「えッ!?」


モジャ男がいきなり私の携帯を奪って、お兄ちゃんと話し始めた。


「枢だけど。ひよりは、今から俺が家まで送り届けるから。心配すんな。…あぁ、じゃあな。」


モジャ男は、そう言って電話を切ると携帯を私に返した。


「帰るぞ。」


「あ、はい…」


モジャ男に手を繋がれ駐輪場へ向かっていると、ふとモジャ男がどこに住んでいるか気になった。


お兄ちゃんと遊んでるってことは、ウチからそう遠くないってことだよね?


「枢は、どこに住んでいるんですか?」


「知りたい?」


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