狼さんの好きな人

歪んでる…? 狂ってる…?

直也さんを見ても、ふんわりとした優しい笑顔の ままで本心がわからない。

「あの…」

「俺、ひよりちゃんにとって枢とは違う唯一の存 在になりたいんだ。これ以上は、秘密。ひより ちゃん、ドン引きすること間違いないからね。 さ、食器片付けておくから枢と話してきなよ。部 屋にいると思うから。」

モジャ男、家にいたんだ…

「でも…」

何て話したらいいかわからない。

「自分の気持ち伝えないとすれ違ってばっかりだ よ?」

「…はぃ。」

自分の気持ちって…。 何をどう話そうかな…。

そんなことを考えながらモジャ男の部屋へ向かって いると、若い家政婦さんに呼び止められた。

以前、お姉ちゃんのお墓の場所を知りたくてここ に来た時、インターホンで対応した女の子。

アニメの可愛らしい女の子の声みたいだったから よく覚えている。

実際に、面と向かって会うのは初めてだ。

.