狼さんの好きな人

「フォークは、目の前にある一本で十分です。だから、早くそれを…」


「あぁ、ホントどーしよ…。ひよりちゃんの為だったら、何でもしたくなっちゃった。」


人の話を聞けよっ!!


「何もしなくていいので…」


「あ。そうだ!!俺が、ひよりちゃんに食べさせてあげるよ。」


…………。


結局、こうなるのか…。


「もう勘弁して下さい。」


「いいから♪いいから♪はい、ひよりちゃん。お口、あーん…」


直也さんが、こんなに楽しそうな顔してるのを初めて見た。


ドM…ではないな。


きっと、モジャ男と同じドSだ…


「あーっ!!直也!!ひよりに何してんだよ!!」


そう言って、とっさに私と直也さんの間に割って入ったのはお兄ちゃんだった。


「何って…。ひよりちゃんに、デザート食べさせてるだけだよ。」


「何で、そんな羨ましいことお前がやってんだよ!!それは、お兄ちゃんの特権だろ?」


え。


羨ましいって何…?


お兄ちゃん。


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