狼さんの好きな人

そんな直也さんが、素直にフォークを渡してくれるハズもなく…


「ひよりちゃん。俺に、お願いしてみて?」


私の目の前でフォークをちらつかせて、そんなことを言い出した。


「お、お願い…?」


「そ。フォークが欲しいんでしょ?だったら、お願いできるよね?」


うーん…


お願いと言われても…


「えっと、フォークをください?」


「それは、普通すぎるね。はい、もう一度。」


普通じゃダメなのか?


「フォークをください。お願いします。」


「うーん、ダメ。じゃあ、『ご主人様、鮮度バツグンなうちに私を食べて下さい。お願いします。』って言ってみて。」


…………。


真剣な顔をして何を言うかと思ったら…


「いや、それもうフォーク関係なくなってるし。直也さんの頭の中が、鮮度が落ちて腐りかかってるってことはわかりました。」


「ひよりちゃんって、可愛い顔してなかなか酷いこと言うよね。ドMにはたまらないかもね。」


「直也さんが、ドMだろうと腹黒変態だろうと事実を言ったまでですけど。」


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