狼さんの好きな人

「そうだよ。あのさ、ひよりちゃんにお願いがあるんだ。」


お願い…?


「何ですか?」


「俺、ひよこの死を受け入れて前を向いて歩くって決めたんだ。それで、ひよりちゃんも一緒に歩いて欲しい…。そしたら、心強いから…」


「お願いされなくても、そうするつもりですよ?前にも、言ったハズです。一緒に前に進みましょうって。」


「…そうだね」


「ゆっくり乗り越えていきましょうよ。一緒に。」


「…ありがとう」


お兄ちゃんが私に手を差し伸べて引っ張ってくれるように…


私も、直也さんに手を差し伸べて引っ張っていけたらいいな…。


「どういたしまして。」


直也さんの胸から離れ、顔を見上げるとスッキリした表情になっていた。


「ひよりちゃん…」


「はい。」


「これからも宜しくね。」


「こちらこそ、宜しくお願いいたします。料理を教えて頂くのも含めて。」


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