狼さんの好きな人

「私、直也さんの部屋でアルバムを見ちゃったんです。その中に私の写真を見つけて、“やっぱり盗撮してるじゃん!!”って最初は思ったんですけど…。直也さんが、私と枢の妹さんを間違えた時、もしかしたら…私を妹さんと重ねてるんじゃないかと思ったんです。」


「…その通りだよ。ごめんね…。お嬢は、お嬢なのに…。ひよこじゃないのに…。だけど、そうしないと耐えられなかったんだ…。」


そう言った直也さんの顔は、今にも泣き出しそうだった。


でも、我慢してる…


きっと、そうやって一人で我慢してきたんだ…


もしかしたら、私がいるから泣けないだけかもしれないけど。


どちらにしろ、一人で抱え込んでいるのは事実。


「謝らないで下さい。私に悪いと思うなら、おもいっきり泣いて下さい。」


「え…?」


「直也さんの今の顔、見てるこっちが辛いです。潔く泣いて下さい。直也さんは、一人じゃないんだから…。一緒に、前向いて少しずつ歩いていきましょうよ。」


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