狼さんの好きな人

「それは…」


「じゃあ、さっそく…」


モジャ男の顔が、あと1センチ弱でキスできる距離まで近づいた時…


「ぐぅ~ッ…」


あ。


私のお腹だ…


そういえば、お昼ご飯食べてなかった。


お腹すいたなぁ。


「…………。」


あれ?モジャ男、固まってる?


「あの、枢…。お腹がすきました。ご飯…」


「…お前さぁ、空気読め。」


「空気読めって…、一体どんな空気だったんですか。お腹が鳴るのは、生理現象なんだから仕方がないですよ。」


「………はぁ。」


何か、おもいっきり溜め息つかれちゃいましたが…


しかも、めちゃくちゃ深いし。


「あの…」


「…飯にするか。お前を、もっと大切にしろってことか…。」


「へ…?」


「ほら、行くぞ?昼飯は、パスタでいいか?」


「はい!!お昼も枢が作ってくれるんですか?」


「あぁ。」


「枢が作ってくれるご飯は、とっても美味しいから大好きです!!」


「そ、そうか…」


あれ?


モジャ男の顔が赤い?


「どうかしましたか?」


「…なんでもねぇ。行くぞ。」


「はい!!」


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