狼さんの好きな人

「そういえば、ゲスト用の風呂に薔薇の花びらを入れたのは、枢?」


「あぁ、そうだけど。」


あっさり認めたよ…


キザだってこと気づいてないのかな?


「お嬢が喜んでたよ。」


「ひより、気に入ったのか?」


「はい!!何か、お嬢様にでもなった気分になれました。最高のお風呂でしたよ?」


「そうか。じゃあ、今日も泊まれ。」


枢、ちょー嬉しそうな顔してるけど…


強制的な言い方だね…


もっと、違う言い方があるでしょ…


「でも、もう元気になったし…。これ以上、枢達に迷惑をかけるには…」


「迷惑だなんて思ったことねーし。俺が、ひよりと一緒にいたいんだよ。ひよりは、俺と一緒にいたくないのか?」


ズルイね、その言い方。


答えは、限られた言葉しか言えなくなるからね。


「一緒に…いたい…です。」


お嬢、顔が真っ赤だし。


可愛いね。


「じゃ、決まりだな。朝飯食うぞ?」


「あ、はい。」


結局、泊まるんだ。


ま、俺はお嬢のそばにいれて嬉しいけど。


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