狼さんの好きな人

「入ったことないよ。ウチには男三人しかいないのに、毎日薔薇の花びらが浮かんだ風呂に入ってたらドン引きするでしょ。」


「まぁ、確かに。じゃあ、私だけ?」


「そう。そんな風呂に入れるのは、お嬢だけだよ。きっと、枢がお嬢を喜ばせる為にやったんだよ。」


薔薇の花びらって…


枢って、意外とキザなことするんだなぁ…


ていうか、ロマンチスト?


和也に言ったら爆笑するよ、きっと。


お嬢が、ウチに来てから枢の意外な一面が見れてホントに楽しい。


「あの枢が、そんなことします?」


「お嬢の為だったら、何でもすると思うよ?枢に聞いてみなよ。」


今だって、朝食作ってるしね。


「わかりました。聞いてみます。あ!!思い出した!!」


いきなり叫ぶから、びっくりしたよ…


「どうしたの?」


「直也さん!!盗撮してたでしょ!!」


へ…?


盗撮…?


何か、俺犯罪者みたいに言われてるんだけど。


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