狼さんの好きな人

「これ…私…?」


「あははッ、そんなわけないよ。その頃に、俺達にも枢にも会ったことないでしょ。そもそも、車椅子なんて座ったことなんてないでしょ?」


「……ですね。」


「でも、本人が自分と間違えるくらいだから…ひよことお嬢はホントにそっくりなんだね。と、いうことは…ひよこが生きてたら今のお嬢みたいな感じに成長してたのか…」


そう言って、私を見つめる直也さんは何だか…


悲しそうな…


切なそうな…


でも、愛しそうな…


そんな表情をしていた。


「直也さん…?」


「あぁ、ゴメン…。お嬢が郁斗の妹だとわかってから…俺達三人は、ずっとお嬢のこと見てたんだ。」


「み、見てた!?私、ずっと見られてたんですか!?今まで!?」


「まぁ…。特に、枢は…」


「…………。」


それに、気づかない私って…


どんだけ鈍感なんだよ…


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