「あの…お兄ちゃんは…?」


「郁斗は、先生達と一緒に街中を夜遅くまで見回りしなくちゃいけないんだと。だから、俺がひよりの面倒を見ることにしたわけ。」


モジャ男はそう言うと、私のおでこに自分のおでこをくっつけた。


近ッッッ!!!!!!


あと、1センチ強でキスできる。


モジャ男の吐息が私にかかる度に心臓の鼓動がはやくなる。


それに加え、最近モジャ男は前髪を上げているから表情がよくわかる。


どんだけ整った顔してるんだよ!!


ホント王子様だよ…


中身は、液体窒素だけど。


「ん~、まだ熱があるな。もう少し寝てろよ。夕飯時になったら、お粥持ってきてやるから。」


そこまでしてもらうのは何だか気が引ける。


いや、かなり気が引けるんだけど…


「もう一人で大丈夫ですよ!!これ以上、枢に迷惑かけられません。」


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