初めて出逢ったのは小さな出来事


クラスメートなのは知っていた


ただそれだけの存在だと思っていた



本屋の棚の最後の一冊

先に買った俺と

買えなかった君


交換しながら読むことなった一冊の本


三回目の交換で
君は本の中に手紙を挟むようになった


内容はなんの実のない世間話や
お互いの話…


手紙のやりとりをしてる内に

いつしか俺の心の奥深くに君がいた…


読み終える少し前
これでもうこの関係は終わってしまうのだろうか…


勇気を出して一言だけ書いた手紙を挟んで

君は本を読み終えた






書いた言葉は




『好きです』






返ってきた手紙には





『私も』





たった六文字の言葉で

俺たちの世界は繋がった