ホッと胸を撫で下ろす。
『本当…詩歌はいつもなんかやらかしてたよな』
「はぁ?あたしが?」
何を?と稔に詰め寄って聞けば『なにか』なんて言って、稔は再び体を浮かせていた。
「ちょ…なにしてんの?!」
『浮いてるー』
…んなもん、見ていればわかるわ!!
「なにしたいの?!」
『…ここを見たかった。もう、見れないかもしれないから』
“見れないかもしれないから”
そう言う稔は、どこか…切なげで。
目を離せば…消えてしまいそうだった。
「…ッ。稔!!」
…なにかが頭を掠める。
言葉で表すなら…
“不安”
『ぅおっ?!…詩歌!声でかいって!』


