べりっと、僕の背中から橘を引っぺがしたのは、みっちゃんだった。


みっちゃんとは、ぐりぐりの大きな黒い眼鏡をした女の子。


学年一の秀才であり、学年一ダサい女の子。


肩までのボブに、ふっくらとした体系は、大福餅のようだ。


きっちりと校則を守ってのことか、スカートの丈は膝丈ちょうど。


ブラウスのボタンは上から下まで窮屈そうに閉まっている。




どいういった経路で、「そうなった」のかはわからないが、このみっちゃんは。



「おおー、俺の愛しのハニー!ごめんよ!怒ると、ますますブッスになるから、怒らないで!」


「何ですって!この口か!この口が言うのか!」




みっちゃんは、橘の彼女だった。