僕と君との境界線【BL】


待ち続けて、とうとう、夜の7時になったとわかった時、僕は全てを諦めた。

怒りなんてなかった。


あぁ、なるほどね…と妙に納得だけはした。



確かに、少しはへこみはしたけど――…それは、好きだとか、恋愛感情によるものから来るものじゃなくて、友達が遠くへ行ってしまったような――、そんな感じだ。



途方に暮れて、下駄箱へ向かった先に、橘とみっちゃんが心配そうな顔で僕を待っていた。


2人は、僕と桃井が「嘘」で付き合っていた事を知らない。


僕が相当、落ち込んでいるように見えたらしく、あれやこれやと、元気づけようと声をかけてくれたのはいいが――…、いつの間にやら、家に上がり込む始末だ。



その上、今や、僕の部屋で泊まる気まんまんのようで。