「俺の事覚えてる?」


「えっ?!前に会った事ありましたっけ?」


「やっぱり、覚えてなかったでしょ!」


「それじゃ~コレで思い出すんじゃない?」


と、王子はポケットから携帯電話を出し、ストラップを見せて。

それから、一言。


「大きくなったら、あの大きな『お城』で逢おうね!……思い出した?」


私はその言葉に驚き、気づいたときには目に涙をためて、


「海ちゃん!!!」


と、王子に抱きついていた。