えっ?っと、思い自分の携帯に付いているクマの人形のストラップを見てみると、やっぱり海ちゃんがあの日くれたのと全く同じ物だった。
私は「なんだ同じストラップ持ってる人いたんだ。」と、思いながら王子を見た時、女子の中の誰かが王子のストラップを触ろうと手を近づけた。
その時!
さっきまで下を向いていた王子が目線を上げて、真顔でその女の子を睨みながら一言。
『触んな!!』
そう言った瞬間、女子達の声が教室から消えた。
王子は立ち上がり教室から出ようとした、その時私は王子と目が合った。
私は、どんな冷めた目で見られるかと覚悟した。
けど、私の予想とは違っていて、王子は。
笑っていた…。
その笑顔はとても優しそうで、その時私は昔好きだった、海ちゃんの笑顔を思い出した。
そして、そのまま王子は教室から出ていった。
その王子のあとを、残されたイケメン君達は急いで追った。

