『な、何や?』 「急患か?」 『しゃーないな、行くで桜井』 ざわざわと人だかりが出来始めていた入り口の方へ走っていって、たくさんの人を押しのけて中央へ行ったとき、ふと耳に入った会話。 『苦しそうな呼吸してたのよ、あの子』 『胸押さえてたものね、顔も真っ青だったし』 胸を押さえてた? 心臓か…呼吸困難か… 頭の中でぐるぐる回る医学用語を振り払うけど、 なんだかいやな予感がした。