「俺の部屋だから
気ぃ抜いてええよ」
初めての隼翔の家に
少し緊張してた
あたしの心情を察したのか
隼翔はそう言ってくれた。
「部活の課題があるんでしょ?」
隼翔はメ-ルで,
部活が休みの日の夕方は
筋トレをしたりと
課題があるって言ってた。
「まあ…」
「あたし隼翔のお母さんの
手伝いしてこよっか?」
「ごめんな,ありがと真帆」
やっぱり隼翔には
あたしのせいで野球とか
そのほかをおろそかに
してほしくはない。
好きな人のお母さんといるのって
案外辛いものだけど
なんとなく,
玄関先での表情から
隼翔のママなら大丈夫そう
って心から思った。