目の前に広がったのは
永遠に続いていく大きな海,
きれいな砂浜。
隼翔は海岸のそばにあった
自動販売機に立ち寄ると
「レモンティーでいい?」
と言い,あたしには
前と同じレモンティーを,
自分も前と同じブラックコーヒーを
買った。
あたしがこの前,
レモンティーを買ったことを
隼翔が覚えてくれていたことが
単純にうれしかった。
そのまま
隼翔に続いてあたしも
砂浜に向かってあるいた。
ヒ-ルを履いていたあたしに
砂浜は正直きつかったけど,
少しの辛抱と思い,我慢。
「ここら辺座る?」
そういった隼翔は砂浜の上に
腰を下ろすと,
その隣に座るようにあたしを
促した。
あたしもそこに腰を下ろすと
隼翔が静かに口を開いた。