なかを開けると指輪…


「貸して」


隼翔に言われて箱を渡す。



器用にあたしの右薬指にはめる。

サイズはいつはかったのか
ぴったりだった。



「左はもっと大人になってから」



「ありがとう…」



クールで野球ばっかな隼翔…
のくせにあたしの気持ちに
敏感に気づく。

女心をなにげにわかってるの。



いつか左の薬指に指輪が………






その日がくることだけを祈って

家路についた。