「ごめんね」


「お互いだな。
もう深く考えるな。
明日どっか行くか」


「本当に?!
部活は…?」


「休み」



そう言って隼翔は
ニカッて笑ってくれた。



野球してるときも
誰かと話してるときも
なかなかニカッて
笑ってくれない隼翔。


その笑顔をあたしだけに
見せてくれてるようで
とても嬉しくなった。



「おいで」


一回離れたあたしを
ベッドの上でぎゅっと
また抱きしめた隼翔。



「先輩に言われたし」


「何を?」


「真帆ちゃんを泣かせるな。
次泣かせたら俺が奪うって」


「は?どういうこと?」


「そういうこと。
離さないから」


「まあいいや。あたしも
離れないから」