次の日に行われた
国体の準決勝。


結果敗退。


本当に宮崎先輩たちは
これで引退。



隼翔は今どんな気持ちなの?


もう頼ってもいい?




そんなとき…

聞き慣れない電子音が
あたしの携帯から鳴った。


恐る恐る電話にでてみる。




「もしもし。
真帆ちゃん?」


主は宮崎先輩だった。



「お疲れ様でした。
何かあったんですか?」


「今日,隼翔が崩れた」


「えっ?どういうことですか…」

「国体が始まる前に
あいつには俺から
ちゃんと葛を入れた。
それで,準々決勝までは
順調だったんだ」


なら何も問題ないじゃん。


「でも,今日は違った。
球にキレがなくて,
登板させられなかった。
それで負けたわけじゃない。
隼翔は試合には出てない。
なんで不調になったかは
本人から聞いてあげて。
やっぱ俺じゃ手に負えないわ。真帆ちゃんが必要だな,
あいつには。」