「いきなり、ごめんね。
俺、桜山のキャプテンで
宮崎っていうんだけど」


あっ、キャプテンだから
見おぼえがあるんだ。


「隼翔、多分
自分を責めててさ。
自分のことを、
周りの人に話さないし
抱え込んじゃってる。
試合が終わった後に
俺に『キャプテン、
すいません。
自分が0に抑えて
最後に打ってれば』
って言ってきたんよ。
俺は気にしてないし
お前は次を見つめて
いけ。
って言ってやったん
だけど、あいつ
気にしてると思うから。
俺らはバス違うし
やっぱ真帆ちゃんが
隣とかに居てやったら
あいつも安心すると
思うし。支えてやって」


キャプテンの話を
聞いてたら
涙が止まらなくなった。



「ごめん?」


「あ、すいませんっ
気にしないでください」


そう言ってまた微笑んで
見せた。


「あと、なんかあったら
また連絡して。
もう引退だけどいつでも
あいつや真帆ちゃん達の
味方だし」


キャプテンはその言葉と
一緒にあたしに
携帯のアドレスと
番号を教えてくれた。