康太くんが気遣ってくれてうれしい。 「そういえば俺、教科書ないからみゆ見せて」 あっそっか。 転校してきてすぐに教科書はないもんね。 「いいよ。はいどうぞ」 私たちは机をくっつけて二人で教科書を見た。 ――――――――― ってか今気づいたけど、 康太くんと近くない? なんかドキドキするよ。 しかも体が熱くなってきたし。 「みゆどうした?顔赤いぞ」 やだ。恥ずかしいよ。 思わず俯いた。 「大丈夫だから」 「そっ。ならいいや」 ばれなくてよかった。