伝えきれない君の声



ただ、ただ、
目をパチパチとさせ


彼を見上げる。


何で、いるの?
場所、何で知ってるの?


何で、何で……?



「…お店に行ったら、店長さんが栗田さんは風邪で休みだって聞いて。


場所を教えてくれたので、お見舞いに。」



…ああ、だから店長言ったのか。

て!ちょっと待って!!



現在の私はと言うと、
スッピンに、部屋着。
それでもって、ボサボサの髪。



さ、さ、さ、最悪!!!


「迷惑…だった、よね?」


硬直した私に、尋ねる。


いや、迷惑とかそんなんじゃなくて……


「ち、違うんです…ただ、あの、そのっ…」