「君って、一年生?」
『あっ、はい。』

『そんな緊張しなくっていいって』


『俺も一年生だから』



そうなんだなぁ。
でも、そんなカッコいい顔で言われたら誰だって緊張するって。



「どうしたの?」

『いぇ。何にも。』


「なんか、俺さっきから、 どうしたの ばっか、聞いてるんですけど。」


彼は、笑いながらそう言ってきた。


『あぁ。まぁ。』


「あっ、そういえば、俺の名前 神崎 竜海 って、いうんだけどあんたは?」


えっ、なんか、聞いたことのあるような。ないような…。


『あっ、私の名前は、 桜坂 真央 です。』


よかったー。噛まずに言えた。


「俺、なんかその名前…」

なぜ、そこで止まる?

『どうしたんですか?』


「いゃー。何でもない。

学校もう少しで着くよ。」

あっ、学校のことなんてスッカリ忘れてた…


『はぃ』



「ここ」

着いたー。普通だなぁ。まったく。


「そんじゃぁ。ばいばーぃ。」



『あっ、ありがとうございました。』