本屋の花子〜恋をしたら読む本〜

クリスマスイベントが終わり僕等[松本の会]は何時ものように夜の街に繰り出しました。



総勢11名


メンバーが1人欠けています


僕は何度も小池さんを誘ってみたのですが頑なに拒否をされてしまいました。



飲み会の度に毎回僕は小池さんを泣かせているんでね


一番の事件はこの間の秋祭りのイベント


本屋に勤務している読書大好きな小池さんに子供達相手の[読み聞かせ]をやって貰ったんです


小池さんは子供が大好きな上に子供みたいな性格なので大成功しまして僕は嬉しくて調子に乗ってしまったんですよ



詳細はですか?


あの日も打ち上げに[松本の会]は行きつけの居酒屋に行ったんです

小池さんは何時も厨房近くの席に座らされてどんなに酒を飲もうが普通に嫌な顔もしないで働くんですよ。


『大将!取り敢えず生12ぃ』



『はいよ!小池ちゃん入れてぇ』



居酒屋の大将とも仲良し小池さんは何時もこうしてジョッキとサーバーのお手伝いをさせられて楽しそうでした




宴も終盤になり僕は上機嫌で小池さんに言いました



『はなこぉーカラオケいくやぉぉ』


『今日は行きません』


『何で?』


『あんたのパンツ見たないから』


って言われた時、僕等は小池さんにある事をする計画があったのでそれが出来なくなると慌ててしまったんですよね


呂律もしっかり出来ない僕は勇気を絞り込み一気に吐き出しました



『あんたが好きなんです』


『はっ?』


小池さんは呆気にとられた顔で僕を見ていました


どの位時間が経ったのか数秒でも長い沈黙に感じました


『おっさん!ちょっと表に出てくれますか?』


動揺したんですかね?


小池さんは鬼の顔で僕の事「おっさん」と呼んでましたどうやら「まっさん」の間違いだったみたいです


そこへ同期の親友鮮魚売り場の鯛が小池さんの前に行き至近距離で


『誰がおっさんやねん失礼やろが!告白して貰ってんから』


と怒鳴ると小池さんの目から大きな涙が落ちました


『何で泣いてんねん』


『鯛さんあっち行ってや!もう』


小池さんは本当はその涙の理由を知っていたんです


下を向いて大粒の涙をポロポロさせていました


その後、僕は何時も行くスナックで酔いを覚まそうと1人烏龍茶を飲んでいました


『松本さんどないしたん』


68歳の派手なママは僕の席につくとツマミのチョコレートを置きました



『何でも無いんやけど1人にしてくれん?』


ママは頷くとそっと席を外しカウンターに入って行きました


その後直ぐに店のドアが勢い良く開き顔が崩れた小池さんが入って来て僕の前に座り仕方なさそうに僕を見ていました