「小池さぁん。そんな顔されたら抱きしめたくなります」


牛君よっ


かまいません


今すぐ花子を抱き締めて下さいなっ


そんなやりきれなくなった甘えた気持ちが思わず出そうになりました。


「牛君あかんで私は好きな殿方おるから」




花子は涙の粒が目尻についているのを人差し指で拭い笑って言いました。

じっと花子を見詰める牛田君。


何だか寂し気な笑いをして呟きました。


「小池さん。強がらなくていいやん」


「・・・」


「何時もそんなだから自分が解らないやで」



「・・・」


花子。


俯いたまま何て答えたらいいか解りませんよっ。


「小池さん僕小池さんが終わるのバックで待ってるから飯行きましょ」


「はい」



牛田君はニッコリ笑うと花子のレジを離れて行きました。




「小池さん。牛田何て?」

まっさんよ


何で何時も花子を気にするねんか


ほっておいて下さいよ



「今日は牛君とラブラブデートすんねん邪魔せんとってや」



花子何時もよりキツイ言い方でまっさんを睨み付けてしまいましたぁ。

「小池さん?」



「何ですか?」



「僕も行きたいな」


「ダメです!」


「そうですか」


まっさんはメタボな背中を丸めて花子の前から消えました。



可愛かもですっ。


えっ?