「玄関の鍵開いてた?」



タクシーを下りて

ベッドに入るまでの記憶を辿りながら聞いてみた




「不用心にも程があるよ」




鍵を閉めたのは“つもり”だったらしく

泥棒だったら

1つ仕事が減った状態で

易々と侵入が出来たみたいだ




「家に1人の時はちゃんと鍵閉めなよ」



ホントに、怖い怖いと亜矢夏は言いながら

買ってきたヨーグルトを私に差し出した




「どうせ何も食べてないんでしょ?食いな」


「ありがと」