あめとてるてる坊主

 今日は一日、沈んでいた。

 雨が降っている窓の外を見ては、ため息が漏れた。

 私は雨が降ることで、彼に会えることが嬉しくして仕方がなかったけれど、彼はバス通学は億劫なのかもしれない。

 彼は晴れの日はバス停に来ない。

 違う手段で学校に通っているんだろう。

 そっちのほうがいいのか、それとも弟みたいに雨になる部活ができないとか、困ることがあるのだろうか。


 そんなこと考えたって、彼のことをちっとも知らない私が、答えにたどりつくわけもなく、1人悶々とするだけだった。

 ただ、てるてる坊主がぶら下がっていただけなのに。

 意味などないかもしれないのに。

 なんでこうも、うだうだ悩んでしまうんだろう。