あめとてるてる坊主

 永遠に会えなくなったわけではないのに、梅雨が明けてから数日、私は駄目になりそうだった。

 ぽっかり空いた穴。

 そこにモヤがたまってしまう前に、彼に会いたかった。


「――でも、晴子はそういうの苦手なんじゃないの?」


 里美ちゃんが気遣いの目線をよこす。

 私はその目から沙世ちゃんの目に。


 私は人見知りなところがある。

 そして何より、男の子は苦手だった。

 瞬きをした。

 だけど、このチャンスまで逃がしたくなかった。