「晴れてるー」
下校時間。
黒い雲間から青い空が覗いていた。
「ねぇねぇ、寄り道しよーよ。しばらく雨続きでしょー?晴れたときくらいさー」
「私はいいけど、晴子はどうする?」
里美ちゃんが私を振り返る。
少しぼんやりしていた私は、反応が遅れた。
「――あ、そうだね。いいかも」
「大丈夫?無理しなくていいんだよ。沙世なんかほっとけばいいし」
「里ちゃんひどい!」
非難の声を上げた沙世ちゃんに里美ちゃんはいつものように謝って、気持ちがこもってないと沙世ちゃんが言い返す。
その掛け合いに私は笑った。
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