あめとてるてる坊主

 ごく当たり前のように聞いた沙世ちゃんと、当然のように教える彼がいた。

 この3人の中でなら、彼に1番近いと思っていた私は、遥かに遠い場所にいたのだ。

 今日、彼の左隣に立つのは私じゃなく、沙世ちゃんだった。

 私はたったそれだけで、絞りだしたはずの勇気はいとも簡単に萎んで消えた。