あめとてるてる坊主

「逆に私は言いたいね。そんな冷めた関係で何が楽しいんだって。彼氏、受験生でしょ~?最近まともにメールもしてないし、デートもしてないらしいよ。それって付き合ってるって言える?本当に好きなのかー!?っていいたいもん」

 あと一口残ったケーキをフォークにさして、それをゆらゆら揺らす。


「声が聞きたい。そばにいたい。触れたい。キスしたい。繋がっていたいって思うのが普通じゃん、好きならさ……」


 宙をさまよう視線がゆっくりと伏せられる。